徘徊高齢者等位置探索システムの利用

GPSを利用した徘徊高齢者等位置探索システムによって、認知症などが原因で所在が不明になった高齢者などの位置情報をつかむことができます。

行方不明になった方のご家族などからの依頼を受け、専用端末を身につけた認知症高齢者のいる場所を探します。

要介護認定されていなくても、専用端末を借りることができます。費用は、各地域によって異なりますが、専用端末のレンタル料500円前後(月額)と検索料が1回200円前後(1、2回目まで無料などもあり)と、それほど高額なものではないと思います。

お住まいの地域包括支援センターが窓口になっていますので、確認してみてください。

軽度認知障害(MCI)とは

軽度認知障害(MCI: Mild Cognitive Impairment)は、いわば認知症の前段階(予備軍)にある状態を指します。

重要な点は、認知症ではないということです。自分で、もの忘れや記憶障害を自覚でき、知的能力も日常生活能力も正常な状態だからです。

軽度認知障害と診断された方の約半数が、約5年以内に認知症へ発展するとも言われています。しかし、適切な予防や治療を行うことで、認知症の発症を防ぐこともできるので、心配な方は、外来やかかりつけの医者に診てもらうとよいでしょう。

認知症対応型共同生活介護

■認知症対応型共同生活介護
(グループホーム)
 家庭的な環境の中で、認知症の症状のある方が少人数で共同生活を送りながら、日常生活の介助や機能訓練などを受けられる施設。通常、軽度の認知症のお年寄りを対象として、複数の介護職員とともに生活します。

【入居要件】(目安)
 認知症があり、かつ要支援2以上

徘徊ネットワークの町を

認知症のご高齢者などが外出して道に迷うことがあります。
本人たちは、なにか用事を思い出して外に出たのだけれど、行き先や帰り道を忘れてしまい、家に帰れなくなったりします。気をつけなければ、事故にあったり、行方不明になることもあるので注意が必要です。

しかし、家族にも生活があり、四六時中、患者を見ているわけにもいきません。そこで現在は、住んでいる地域全体で、そのようなお年寄りを守っていく活動が行われています。警察や保健所だけでなく、バスやタクシー運転手なども参加して「はいかい老人SOSネットワーク」がつくられているのです。

「認知症の方が、安心して徘徊できる町づくり」というコンセプトは、大変すばらしいものだと思います。患者を家に閉じ込めてしまうより、出た後も安全で安心していられるようにする考え方は、とても健康的です。

今後、ますますネットワークが強化されていくことを願います。ぜひ一度、お住まいの地方自治体などに問い合わせてみるとよいでしょう。

効果的な認知症対応

認知症は、軽い物忘れからはじまり、被害的な妄想、凶暴化、徘徊、異食、性的行動などに拡大していきます。その多くは、高齢からくる脳の機能の低下によって、感情をコントロールしたりすることが難しくなっているのだということです。

しかし、認知症患者は、ぼけたくないという気持ち、羞恥心やプライドは、しっかりと持っています。だからこそ、「自分は馬鹿にされているのではないか」、「こんなことさえ思い出せない自分が情けない」といった感情からパニックや問題行動につながります。

認知症ご高齢者と接するときは、自尊心を傷つけないことが大切です。つまり、否定したり、怒鳴ったり、無理に間違いを正そうとしないことです。

●「忘れる」という能力を利用する

 問題のある状況を変えさせようとするのではなく、その状況を忘れさせるのです。例えば、食事をすませたばかりなのに「ごはんは、まだかい?」とたずねられたときは、今、料理をしていることにして、どんな食材を使っているかなどを説明します。そして、軽食(果物やお菓子など)に気を向けさせるのがよいと思います。

●「今」に目を向けさせる

 妄想や狂暴化などは、意識が「今、ここ」から離れるから起こるとも言えます。怖い夢や過去の嫌な出来事と現実が入れ替わってしまい、パニックや暴れ始めたとき、患者のお気に入りのぬいぐるみや風船、輪投げなどの遊具に注意を向けさせるのです。なんの不安もない現実を認識すれば、落ち着くことができます。
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